ダウンをクリーニングに出すときに撥水加工って必要?

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新しいダウンの多くは撥水加工が適応してあります。撥水加工を行なった衣類は、その名の通り水気をはじきます。ダウンに使われている羽毛は水気を含むとボリュームがなくなってしまうばかりか、羽毛の油分が流れ出て、羽毛独特のふんわり感はなくなってしまいます。
羽毛がふんわり膨らむためには、羽毛の油脂が必要なんですね。羽毛に水分は大敵です。ですからダウンには撥水加工は必須といっても過言ではありません。
撥水加工を行なったダウンは、雨天のときやムシムシとした湿度の高い陽気のときも、中のダウンにまでその湿気が届きにくくなります。ですから、たとえ雨の日に外出してダウンの生地表面が濡れてしまっても、中の羽毛までは水分が浸透せずに、ふんわりとしたダウンのボリュームが保たれるのです。
撥水加工を行った衣類は、水気をはじくというだけではありません。撥水加工は水分のみではなく埃や油分などといった汚れに関してもはじいてくれるのです。なぜ水分や油分などといった汚れをはじくことができるのでしょうか。それは撥水加工に関しての仕組みを知ると簡単に理解することができます。
フッ素系の撥水剤はフッ素の粒で構成されています。それを衣類に噴霧することによって衣類をコーティングしているのですが、これらフッ素などの成分は水の分子よりもずっと小さい分子で構成されているので、水であったり油分といった汚れを表面張力によって弾く効果があるのです。
表面張力はコップに水を溢れる一歩手前まで注いだ時に、真横から見ると、水が盛り上がった状態になるアレですね。イメージとしては、衣類の繊維がフッ素の細かい分子でトゲトゲで覆われた状態です。このトゲトゲが水分や油分といった汚れをはじいてくれるわけです。
撥水剤のこういった特徴から、水気を苦手とする羽毛を使ったダウンには撥水加工を施した方がきれいな状態であたたかく長く着続けることができるわけです。
この説明を聞くと、撥水加工よりも防水加工を施せばより強力に水をはじいてくれるから良いのではないか?と思われるかもしれません。
防水加工をした場合は確かにより強力に水や汚れをはじきます。多くの防水剤にはシリコンが使われているのですが、シリコンは水とはなじまない膜で覆うので水をはじきます。しかし、完全に生地にふたをしたような状態になるため、空気や熱も遮断してしまいます。つまり、汗をかいたときなどに湿気がダウンの中にこもってしまい、通気性が悪く蒸してしまいます。
撥水加工の場合は、水分や油分、汚れははじきながらも、熱や空気は通してくれるので快適に着ることができます。
防水剤の中には、空気を通すとされるものもあり、一概には言えませんが、撥水剤を用いれば、まず間違いありません。
このような理由から販売されるダウンのほどんどに撥水加工が施されています。そしてこれを自宅で洗濯してしまったりすると、汚れだけではなくて購入時にはしっかりと付いていた撥水加工も一緒に落ちてしまうのです。
自分で洗濯を行った場合、仕上げとして撥水加工を施すべきでしょうか?答えはもちろん“撥水加工を行う方が良い”となります。
撥水加工を施すということは、洗濯をするまえにも有効なことです。ダウンなどを長い間着ていると、次第に袖などが部分的に擦れてきて撥水加工も落ちて失われてしまうため、着用前予めそういったこすれやすい部分に撥水剤を施しことで、撥水加工がずっとキープできます。
撥水加工はダウンに限らずTシャツなどのインナー以外でしたら、大半の衣服に対して施した方が気持ちよくきれいに着続けられるでしょう。アウターには撥水加工はぜひ施しましょう。
しかしながら洗ってしまえば流されることによってなくなってしまう撥水加工。クリーニングに出した場合は撥水加工を施してくれた状態で戻ってくるでしょうが、自分で洗濯をおこなった場合は撥水加工も自分で行わなければなりません。

ひと手間にはなりますが、洗濯の仕上げには撥水加工はぜひ行いましょう。撥水剤はスプレータイプのものと、洗濯のすすぎの時に使用するもとのあります。使用方法をよく読み、指示に従い使用しましょう。スプレータイプの撥水加工のタイミングはいうまでもありませんね。汚れた状態でスプレーしてしまえば、汚れまでコーティングされしまいます。ダウンを洗濯して、中の羽毛がしっかり乾燥しフワフワになってから行います。
このとき、中の羽毛まで湿らせてしまうほど大量にスプレーをかけてしまうことは避けましょう。また、しっかり撥水剤を乾燥させるということも重要になります。撥水剤がしっかりと乾かずに着用を行うと、衣類の表面に均一に付着したコートがよれて、表面張力の働きが薄れてしまい、それが理由で撥水効果が落ちてしまうことになります。
こういった風に自分で洗濯をする際でも、撥水加工は市販品を使うことで対応可能です。逆に言えば、ダウンを洗濯したのにも関わらず、乾燥までしたところで洗濯を完了してしまい雨にでも降られた日には、ダウンの中の羽毛まで水分がしみこみ、ビシャビシャになってしまうということです。
それは避けたいですよね。撥水加工はダウンを綺麗にふんわりあたたかく着続けるためには必須といえるでしょう。