現在、薄毛治療の主役の座にいるのは植毛です。この技術が確立される前は育毛とかつらが薄毛治療の柱でした。しかし、育毛は必ず効果があるとは限りませんし、かつらでは装着した時の不自然さを完全になくすことはできません。また、かつらはあくまでも毛の薄い所を隠すものにすぎず、根本的な解決とは言い難いものがあります。

その点、植毛は毛を頭皮に直接植え込んでいくわけですから確実な効果が見込めます。ただ、昔は人工毛を使用していたので時間が経つと毛は抜け落ちてしまい、定期的に植え直す必要がありました。それに人工物を人間の体へ移植するため、アレルギー反応を引き起こす可能性も捨てきれませんでした。しかし、今では患者自身の頭髪を株分けして、薄くなった部分に植えることができるようになり、上記のようなデメリットはほぼ解消されています。

自分自身の頭髪ですからアレルギーの心配はありませんし、たとえ植えた毛が抜けても毛根は残っているのでその大部分は再び生えてきます。ひと昔前には夢のように思えたこの治療法も今では世界中に普及し、薄毛治療大国のアメリカでは治療の半分以上がこの自毛植毛だと言われています。ただし、この治療法にも欠点はあります。円形脱毛症などの小さな範囲の治療でも数十万円、広範囲に及んだ場合は100万円以上と治療費が高額なのです。

したがって、薄毛に悩んでいる人は植毛を検討する前に育毛などの比較的費用のかからない薄毛治療に取り組み、その効果の有無をあらかじめ確認しておいた方がよいでしょう。

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